稲生物怪録2


1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/11(土) 20:54:30.82 ID:wKTCjDHe0

どうぞ


(元スレ:http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1344686070/)


5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/11(土) 20:56:41.40 ID:KVphug0R0

じゃあ俺から行くか

パッと振り返ったら………幽霊がいたんだよ!!



6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/11(土) 20:58:13.04 ID:iHnqiZzfO

稲生物怪録

http://ja.wikipedia.org/wiki/稲生物怪録
稲生物怪録とは、江戸時代中期の寛延二年(西暦1749年)に、備後三次藩(現在の広島県三次市)藩士の稲生武太夫(幼名・平太郎)が体験したという、妖怪にまつわる怪異をとりまとめた物語。
■発端
お隣の権八が平太郎の家へ遊びに来た時の事

こわいものといえば何か?

という話になった。お互いどちらが根性があるか
試してみようという事になり、今夜権八の家で百物語をした後、
クジ引きで負けた方が「比熊山」山頂にあるという「たたり石」に
印を付けてこよう、という流れに。

双方同意し、夜に権八宅にて約束通り百物語を済ませた後、
丑三つ時(午前三時頃)になると外は雷雨に。

そろそろ頃合いかとクジを引いた所、負けたのは平太郎で
あったので、笠に蓑を背負い、平太郎は1人比熊山へ向かった


■約束を果たす平太郎

権八「ご無事で?」

平太「石に傷をつけたが何もなかったぞハッハッハッ」


続く


9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/11(土) 21:02:10.44 ID:iHnqiZzfO

>>6続き

~数日後~

■一つ目の大男
夜中に障子が光ったので、火事かと驚いた平太郎は目を醒ます。
確認しようと障子に手をかけるが、どうした事か障子が開かない
四苦八苦していると、障子を突然巨大な手が破壊する。
障子の無くなった場所から外を見やると、庭をはさんだ塀の外に
一つ目の大男が立っていた

目が光っており、先程の光はこれが原因らしい。

平太郎はぶった斬ってやろうと刀を取りに行くも、戻って来た時には
既に大男の姿は無かった


続く


10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/11(土) 21:04:11.65 ID:iHnqiZzfO

>>9続き

■動く畳
庭に出て大男の姿を探していると、床下が光っているのを
見つけた平太郎。さてはそこかと部屋に戻り、畳ごと床を
貫こうとした時、部屋中の畳がひとりでにパタパタと音を立てて起き上がり
部屋の隅に立てかけるように移動していった

平太郎は手間がはぶけたと思い、とりあえず床を刺してみたが
何も手応えがない

そうこうしてる内に明け方になったので、平太郎は寝る事にした


■化け物の噂
出た、という噂が広まり、家来の権平が

夜な夜な悪夢を見るから

と夜間のお勤めを断ってきたので、平太郎はそれを了承する

親戚が噂を聞きつけ集まったので、平太郎はまだ幼い弟の
勝弥を預ける事にした


続く


11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/11(土) 21:06:09.54 ID:iHnqiZzfO

>>10続き

■畳リターンズ
噂を聞きつけた近所の友達が五~六人駆けつけ
力になるぜとお泊まりする事に

その晩のこと、畳がパタパタと音を立て始め、地震のように
グラグラと揺れたながら煙を噴き出した。

恐れおののいた友人達は皆逃げ帰り、平太郎も
これは無理かと外に出る…と、さっきまでが嘘のように
静かであり、お隣は揺れていない。

納得した平太郎は家に戻り、蚊帳で休んでいると
揺れは次第におさまったので寝る事にした


続く


12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/11(土) 21:07:42.15 ID:iHnqiZzfO

>>11続き

■下駄
怪異が始まり五日目
平太郎の家の周りに見物人が集まるようになる

噂を聞いた兄が平太郎に会いに来たが、下駄が玄関先を
走り回っているのを見て逃げ帰ってしまった

平太郎は驚くから芸をするのだなと納得し、寝てしまった



続く


13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/11(土) 21:13:48.22 ID:iHnqiZzfO

>>12続き

■塩俵
昼間は野次馬、夜は地震に家鳴りと眠れない平太郎は、
役所に届け出て昼間の人払いをお願いする事にした

すると野次馬は減ったものの、昼間も家鳴りがするようになり、
家来の権平が来なくなってしまう

そんな中、噂を聞いた叔父が泊まりに来る事になった

その晩、叔父は宙を舞ういくつもの塩俵を目撃し、
やはり彼も肝を潰して逃げ帰ってしまう

平太郎はお前のせいで客が帰ってしまったと激昂

飛び回る塩俵を全て捕まえ
庭に叩き捨てる。

静かになったので平太郎は寝た


続く


14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/11(土) 21:15:51.67 ID:iHnqiZzfO

>>13続き

■手
ある日の夕方、我が家の物の怪に力を貸してくれた人々への
お礼参りから戻った平太郎

屋敷に戻ると畳の上で何やら動いている事に気付く

よくみるとそれは人の手で、畳から生えている
驚いて見ていると、手から手が生え始め、ニョキニョキと
サボテンのように大きくなり出した。

畳のいたる所からも新たに手が生え
あたり一面に手が咲いている状況に

とりあえず平太郎が捕まえようとした所、触れると
消えてしまうようで、捕まえる事が出来ない

手が生えるだけか、と平太郎が寝ると、翌日手は無くなっていた


続く


15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/11(土) 21:17:35.21 ID:iHnqiZzfO

>>14続き

■畳フォーエバー
昼から畳が起き上がるようになり
近所の人が大勢でお泊まりに訪れた

が、案の定全員畳にビビって帰ってしまったので
仕方なく自分で畳を敷き直して平太郎は寝た


■灯籠
ある晩、灯籠が有り得ない勢いで激しく燃え上がっているのに
気付いたが、面倒なので鼻歌まじりに気付かない体を装っていると、
その内炎は収まったようだ
なので平太郎は寝た


続く


16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/11(土) 21:19:24.94 ID:iHnqiZzfO

>>15続き

■罠
上田って男が訪ねて来た。
どこぞで我が家の怪異を聞きつけたらしく

狐狸の仕業だ
罠で何とかなる
罠なら元凶の狐狸は捕まる
罠こそ至高
罠こそ神
罠が世界を救う

と言い張ってしつこい

仕方なく罠を仕掛けさせたが、翌日木っ端微塵に破壊されてた。
これぞ狐狸の証拠だと言い張る上田だが、罠を粉々に
した後で、エサを軒先へ吊して行く狐狸って何なんだろう

上田は次に足跡を取るから糠をまけと言ってきた。
仕方なく糠はまいたが、この面倒な時に床から大勢の叫び声がする。
まあ寝てれば静かになるだろう。上田は叫び声に驚いて帰ったけど


続く


17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/11(土) 21:20:35.35 ID:iHnqiZzfO

>>16続き

■足跡
翌日、糠の上に獣や鳥、さらには
大男らしき足跡まで残っていた。

上田は腰を抜かし、「西郷寺」なる物の怪に強いお寺から、
霊験あらたかなお香と仏画を拝借して来ると飛び出して行った

今更お香や仏画を並べた所でどうにかなるとは思えない
ましてやあれだけ自信満々に罠万能を唱えていた男の言葉である

あと糠の掃除、俺1人でやるパターンですかねコレ


続く


18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/11(土) 21:21:48.71 ID:iHnqiZzfO

>>17続き

■長倉2
翌日、また長倉が来た。
今度は西郷寺のお香と仏画を借りてくるべきと言い張っている

妖怪ハンターじゃなかったのか

と問い詰めると、案の定全て嘘だったらしい。

そもそも西郷寺は上田の向かった寺である

好きにしろと言うと、長倉はその日の内に仏画と香炉を借りて戻って来た

これはどういう訳だ上田
何やってんだ上田
どこに行ったんだ上田



続く


20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/11(土) 21:28:41.74 ID:iHnqiZzfO

>>18続き

■長倉3
仏画と香炉を届けた後、長倉がまたお泊まりに来ると言った
が、面倒なので断った。
人が来ると余計に怪異が起きる

寺から預かった最終決戦兵器の香炉だが
さっそく夜中に飛び回っていた
もう突っ込むのも面倒なので寝ます


■親族会議
どうやら我が屋敷での怪異が有名になり、それを見捨てたと
言われるのも困るようで、親族会議が開かれた。
親族はどうにか手を貸したいらしい

得体の知れないものの正体もわからずに
他へ助けを求めた挙げ句
家すら守れない

など武士の恥

てなわけで断った


続く


21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/11(土) 21:30:09.98 ID:iHnqiZzfO

>>20続き

■天井
親族会議の後、若者が1人付いて来た
屋敷に招いたが、彼は天井がメキメキと音を立てながら
下がってきた所で逃げ出した

天井はゆっくり下がるパターンだから慌てる必要はない
また、天井は人間を素通りするので押し潰される事もない。寝よう


■タライ
今日どでかいタライに跳ねられそうになった。
風呂場のタライが巨大化したものと思われる。寝よう。


続く


22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/11(土) 21:32:00.43 ID:iHnqiZzfO

>>21続き

■上田2
上田がようやくお寺からお札を持って帰ってきた。遅い。
そもそも香炉と仏画を取りに行ったはずだが、遅れて来た上に
お札でドヤ顔とはどういう訳だ

お札を屋敷に貼ってはみたものの、いつも通り家鳴りが
始まり、さっきまで満面の笑みを浮かべていた上田の顔は、
みるみるうちに青ざめてて行く。

香炉が初日から飛び回っていた以上、お札も期待は
していなかったので今更驚かないけれど

更に方々から輪の形をした煙が立ち上り、こちらへ向かって来た
よく見ると煙に顔が付いている上に、ケタケタと笑い声まで上げている
この時点で上田は絶叫しながら逃げて行ったが

悪化したぞ上田
どうなってるんだ上田

さて、そうこうしてる内に静かになったので寝るとします


続く


23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/11(土) 21:34:24.24 ID:iHnqiZzfO

>>22続き


■お札
お札に梵字が書き込まれている事に気づいた。
最初は無かったので、怪異の仕業と思われる

上田の奴が言いふらしたらしく、見物人が増えた。
上田…お前…

面倒だと思っていると、今日は家具が飛び回っている。
これを恐れ見物人は帰って行った。家具が飛び回るなら
問題ないので、放っといて寝る事にする

■三人の侍
「噂は聞いている、我々に任せておけ」
結果は言うまでもない。

■老婆
三人の侍が帰った後、寝苦しいので目を覚ますと、腹の上に
巨大な老婆の生首が座っている
ブン殴ろうとしたが、蚊帳をすり抜けるらしくすばしっこい
無視して寝ようとするとまた腹の上とかで、これはキツい。
重い。眠れるかな…


続く


24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/11(土) 21:37:27.98 ID:iHnqiZzfO

>>23続き


■罠2
またどこぞの罠厨が訪ねて来たので好きにさせたら、
便所に顔突っ込んで倒れてた。一つ目巨人にやられたと
言ってるけど、はあそうですかとしか言いようが無い

くさいので水をかけてやったが、おかげで我が家の厠は
地獄絵図である

■逆さ首
台所で何か動いてると思ったら、逆さまになった女の生首が
髪の毛で歩いていた。これだけでもかなり驚いたが、更に
いつの間にか数が増えており、そこらかしこを生首が闊歩している

ひとまず寝ようと思ったが、腹の上に集合まり会議を始め、
五月蝿い上に重い

試しに斬ってみてもフッと消えるだけだし
どこからともなくまた増えている。おまけに笑い声まで…

面倒なパターン増えてきたが、ひとまず寝る事にする


続く


25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/11(土) 21:40:11.34 ID:iHnqiZzfO

>>24続き

■家宝
翌日、話を聞きつけた親戚の正太夫が家宝の刀を持ってきて
くれたので、逆さ首に使ってみた。切れた。すげーよ家宝。

しかし切れた首は普通に動き回れるらしく事態は悪化したようだ

そんな中、手が滑って刀が壁に刺さってしまった

んで刀が折れた

家宝だけに正太夫はかなり狼狽しており、止める間もなく泣きながら切腹
そのまま首まで突いて辺りは血の海に

どうしよう
今回まじやばいかも知れん
死体といい出血といい
おまけに折れた家宝だろ?
どうしよう疑われるの俺じゃん
俺も…切腹すべきか…


まぁとりあえず寝よう


続く


26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/11(土) 21:42:47.64 ID:iHnqiZzfO

>>25続き

■翌日
死体が無い。血痕が無い。刀も無い。正太夫に会いに行ったら、
あの野郎普通に生きてた
刀持ってきてないって言ってるし、なんじゃこりゃ…

ひとまず帰って寝る事にする


■木槌
随分長いこと怪異と争って久しい
そんなある日、山本五郎左右衛門という男が現れた
自らを魔王と名乗る可哀相な人は

やまんもと、であって、やまもと、ではない

と聞いてもないスペックを語り出したので
なんすか魔王やまもとさんww
と言ってやった

その言葉にムッとした彼が手を振ると、囲炉裏にかけた茶釜から
大量のミミズが湧いて襲ってきた


続く


27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/11(土) 21:45:26.04 ID:iHnqiZzfO

>>26続き

さすがにこたえたが、そのうちミミズも引いたので話を聞くと、
人を驚かせる仕事をしているらしい。本当に人間ではなさそうだ。

悪の帝王・神の悪五郎がどうとか言ってるけど
その辺は聞き流してしまう事にする

なんでも、たたり石の所で会ったのに驚かないので腹をたて、
ずっと付け回してきたらしい。陰湿にも程がある

これから九州に向かわねばならないらしく、なにやら木槌をくれた。
怪異をこいつで叩き、山本と叫べば退治してくれるそうだ

長いこと逗留してたお詫びらしいが、見送ってやると、
それはまさしく百鬼夜行と呼ばれるものだった

その後屋敷で不可思議な事件は起きなくなった。帰り際に山本は「しばらく他言しちゃダメ」って言ってたな



おしまい


29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/11(土) 21:48:39.24 ID:iHnqiZzfO

>>27続き

■後日談
平太郎の子孫は木槌を「国前寺」へ奉納

日露戦争の時、広島にある大本営へいらした明治天皇陛下が

みたい、調査せよ

と仰せられたので、学者が調べたが成分がわからない

今現在も三好の国前寺に納められており
毎年1月7日の稲生祭の時だけ御開帳

國前寺(こくぜんじ)
広島県広島市東区にある日蓮宗本山(由緒寺院)の寺院


スレ汚し失礼しました



1001:以下、名無しにかわりましてクズ吉がお送りします:2012/00/00(日) ID:lifehackest